『 タイ 混迷からの脱出 ―繰り返すクーデター・迫る中進国の罠 』 タイおすすめ本 タイ文学・タイ王国関連書籍・タイ旅行ガイドを徹底的にかき集めてみました
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高橋 徹 |
11月1日付日経新聞読書面にて紹介!
「現場での取材を踏まえた報告には臨場感があり、読む者をひきつける」
「今後のタイを展望する上で欠かせない情報が盛り込まれている」
騒乱、洪水、政変のすべてを取材した特派員、渾身のルポ
「反射的に私は受話器を取った。朝刊早版の締め切りまで一時間。まだ余裕はある。『タイでクーデターが起きたので、早版から記事を入れます。一面を空けておいて』。冷静なつもりだったが、声がうわずっているのは自分でも分かる。電話の向こう、東京本社国際アジア部のデスクの反応は鈍い。「クーデター、クーデター。とにかく原稿を書き始めるから」。そう言って受話器を置き、パソコンに向かった」──第1章 十九度目の政変 より
「武装勢力側の言い分を聞きたい。そう考えた私は、協力者を介して、主要組織の幹部に接触を試みた。もちろんタイ国内で会うことは不可能だ。『記事にする場合、会見した国や場所を特定しない』という条件で、取材を受け入れるという連絡があった」──第3章 CEO宰相の栄光と蹉跌 より
「ニュースはまだ流れていなかった。窓の外を見ると、隣のビルの屋上に三週間余り寝泊まりしていた、兵士たちの姿がきれいに消えていた。念のため、ある情報源に電話を入れた。『陸軍から未明に連絡があった』と彼は言った。『タイ治安部隊がバンコク中心部を占拠する反政府デモ隊の強制排除に着手した』。私は電子版向けに第一報を送稿した。しばらくすると、いくつかの外国メディアが『日経によると……』と前置きして、強制排除開始の速報を転電した」── 第5章 カラード・ポリティクスの実相 より
5年にわたる現地取材の集大成
バンコク騒乱、大洪水、首都封鎖、そしてクーデターまで、タイ支局長として最前線で取材してきた特派員によるルポルタージュです。タイの要人にも深く食い込んでおり、新聞では読めない生々しい内幕が活写されています
日系企業がもっとも知りたい情報を解説
タイに進出する日系企業は4600社にも上ります。タイ駐在時代、著者のところには内情を知りたい日系企業からの問い合わせがひっきりなしに届いたといいます。彼らが、いまどんな情報を求めているかを熟知しており、それに応える内容が満載。クーデターやテロが起きると街は、政情はどうなるのか、現地駐在のビジネスパーソンのリスク管理のためにも必見です。
タイだけではなく、すべての新興国に関わる
新興国への進出は、今後ますます盛んになりますが、政情不安はどの国にも共通するリスク。詳細な現場ルポから、新興国進出にあたってどんな対策を取ればよいかを学ぶことができます。
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